カラ回り 第34夜

他人のカラ回りは蜜の味。

皇子はいつも不思議に思っていることがある。

皇子は決して女子に相手にされないわけではない。
飲み会では、率先して盛り上げ、各所に目を配り
時に女子ときっちり仲良くはなる。

飲み会で、女子のほうから
連絡先交換を所望されることもままある。

なのに対局へと至らない。

先日もこんなことがあった。

とある女子二人と六本木のモツ鍋屋で飲んだときのことだ。
ちなみに皇子、この女子たちとは数度会っている。

女子の一人、アリサは、皇子の友人で12神の一人、囲いのデュークとお付き合いしている。
そしてもう一人はアリサの友達のユイ。

仕事で遅れているデュークが来るまでとりあえず、3人で鍋を突きながら日本酒を一献傾ける。

この季節、鍋はやはりいい。
だが、対局できない女子との時間は1秒ですらもったいない。

当然、皇子はユイに狙いを定めている。

彼女とは、すでにこれまでに相当数のメールのやり取りをしている。
こっちが一つ打つと、ユイからは倍になって返ってくる。

反応は上々だ。
皇子に相当興味をもっているような素振りもある。

冷の日本酒でほほを赤く染めたアリサとユイは
皇子のことをむやみやたら褒めてくる。

「皇子、ゼッタイもてるよね!」

「やさしいし、面白いし、カッコイイし」

「すぐ彼女できるよ〜」

「なんでずっと彼女いないの〜?」

さてはいたずら好きなデュークからなにか仕込まれているのか。

ただそうともいい切れないのは
皇子は時々、女子からこのように言われることがあるからだ。

だが、ここに不思議が発生する。
「皇子、モテそう」といってくる女子と対局ってなぜかできない。

だから言われても実際あまり嬉しくない。

またか

そんなことを思いながら憮然たる面持ちで鍋をよそう。

古今東西、
女子に「カッコイイ」とか「モテそう」とか言われて
悲しくなるのは、皇子くらいのものだろう。

ほどなくしてデュークが到着。
店内で臆面もなくアリサといちゃつき始めた。

4人での会食は大変盛り上がり、
アリサもユイもヘベレケ一歩手前。

食事も終わり、店を出てからデュークがアリサをタクシーに乗せて連れ帰る。

残された皇子とユイ。
皇子仕掛けてみる。

もう少し飲みたいけどよかったら皇子んちにくる?

と皇子が言い終わるかどうかのタイミングで間髪入れずかぶせ気味に

あ、わたし今日は帰る〜」

カラ回りには3つの坂がある。

上り坂、グダリ坂、まさか。

明日でもお祓いに行ってみよう。

総評
今日はグダリ坂とまさかのハイブリッドだ。

本日の対局:
結果 カラ回り
エロス  ★★★★★
難易度  ★★☆☆☆
なごみ度 ★★★★★
モテ度  ★☆☆☆☆