この日記は、
東京で一番、ということは日本で一番、空回っている男が
セイコウするまでの涙の軌跡である。
カラ回りとはなにか。
それは果敢に女性に挑んでも止むに止まれぬ理由で、
本懐を遂げられない、
要は対局に至らないということを指す。
そしてその結果が人より多い男には
「カラ回り皇」という称号が冠される。
だが、ひとつ言えるのは
行動を起こさないとそもそもカラ回りなど発生しないということ。
その男は、
2次元を愛し生身の女性のいない世の中で
平和だが安穏とした人生を歩むより、
ひたすら3次元の女性に対してぶつかり稽古を繰り返す人生を選んだ。
今は
まだ
その人生が正しいのかどうかは誰にも分からない。
ただ、男はそのイバラの道を敢えて選んだ。
彼は、出会いには事欠かない。
それはなぜか。
もちろんその道を選択したからに他ならないが
環境が恵まれているとも言えるかもしれない。
なぜ恵まれているのか。
それはおいおい紐解いていくとしよう。
そして男はまだなぜ自分がカラ回っているか
正確には理解していない。
ただガムシャラに突き進んできた。
そしてひたすらカラ回る。
この男が女性を意識して、
行動を開始してから早10年が経とうとしている。
回りの友人が、
女性に恵まれ、
30代になって男としての円熟味も増し
対極にも恵まれる中、
この男は変わらず、カラ回っている。
だから、この日記を手にした諸兄は
この男から学ぶことは少ないだろう。
ただこの日記には
この男が成長して、
そして女性に全く困らなくなるまでに築いた
血の滲んだ多くのメソッドが綴られるだろう。
その金言は傾聴に値する。
そういう意味では、
男女間の問題の裏指南書との位置づけに
なりえるやもしれない。
ちなみに、
この男はこの誌面で自らの恥部を晒しながら、成長していく。
そしてほぼカラ回らなくなったときには、
この日記の題名が「東京カラ回り日記」から「東京対局日記」に変更されることだろう。
そして、
この日記が時を経て書籍として刊行され
世のカラ回り男子たちのバイブルとされんことを祈るばかりである。