皇子自身は今まで酔っ払って間違いを犯したことがない。
どんなに酔っても意識ははっきりしている。
だから起きたら知らない女子が隣で寝ていて、というスチュエーションに憧れる。
まさに酔っ払っている自分が抜群の動きをしたということになる。
日頃、ミリ単位の判断でカラ回っている身としては自分の知らない自分が、勝手に良い動きをしてほしいと切に願っている。
昔話にもある「こびとのくつや」。
ある靴屋のおじいさんが終わらない靴の仕立ての仕事を抱えて、それでも疲れ果てて眠ってしまう。
ハッと目覚めたら、目の前に来上がった立派な革の靴が。
それが何日も続くのでおじいさんは、さすがにちょっと気味が悪い。
その日は、作業場で寝た振りをして薄めで様子を伺っていました。
すると作業場の隅の壁の穴から現れたこびとたちが体ほどもある針と糸を巧みに操って、靴を完成させていく。
おじいさんの苦労を思って、こびとたちが力を貸してくれたのだ。
という心あたたまるお話。
皇子の友人に「こびと使いのイーグル」という男がいる。
彼も皇子12神の一人だ。
イーグルはたいてい女子と飲むとき、ベロベロになるまで飲んで、女子よりはるか先に酔っぱらってしまう。
本人も酔ってからどんな発言をしたのか一切覚えていない。
だが、朝起きると昨日ただ飲んでたはずの女子が隣に裸で寝ていることが多々あるという。
イーグルは言う。
「なんでそうなったか、全くわかんないんだよね」
確かに酔っているときは彼は女子に一切気兼ねなく爽やかにギラついている。
そのまっすぐな姿勢が女子の心を動かすのかもしれない。
みんなで飲んでいても、最後フラフラになりながらも一緒に飲んでいた女子を肩に担いでそのままホテル街に消えてしまう。
女子もあまりの不測の事態に状況判断ができず、拒否する隙もないまま持って帰られてしまう。
皇子も本当の意味での「お持ち帰り」をするイーグルを呆然と見つめるしかなかった。
翌朝、そんな彼から困惑調のメールが。
「皇子、また知らない女子が寝てるの!そしてなんか右肩が痛いの!なんなのこれ!?」
しらん!
ちなみにイーグルは酔っていない時は、そこまでいい動きはしない。
だが、酒が入って彼の自意識が停止すると、抜群の動きをする小人たちが壁の穴から這い出てくるのであろう。
イーグルのこびと、数匹でいいから分けてほしいものだ。
総評
皇子のこびとは、寝てる間に女子に嫌われることをしているらしい。
エロス ★★★★★
難易度 ★★★★★
なごみ度 ☆☆☆☆☆
モテ度 ★★★★★