カラ回り 第9夜その1

一瞬のタイミングの判断が勝敗を決す

第4夜でから回ったAV嬢。
再度皇子は、アポイントにつなげた。

これまでの経緯は第4夜を参照

あれから、しばらく皇子とミナミは何のことはないメールを繰り返してきた。
ミナミの興味が映画とのことで、とりとめのない映画の会話。

そのうち、メールのレスのスピードが上がってきた気がする。

そして、ついに
「明日なら空いている」とのOKレスが。

ただ
「終電までの時間なら大丈夫!」との不穏なメッセージを浴びつつ。

泊まりがムリなら意味ないな、との思いで
その日はリスケしようとしたが、
再度、目的を思いかえしてみた。

決して、泊まりでゆっくり時を共にすることではなく
短期勝負であっても対局すること。

目的までの過程で一喜一憂など愚の骨頂。
まだまだ皇子はひよっこだ。

改めて思い直し
今回は、城攻めから短期決戦型の野戦スタイルで行くことにした。

そして当日、皇子が女子とのアポで時々利用する地下鉄銀座駅近くのイタリアンバルに入場し早速乾杯。

ミナミは酒が弱いので最初のアルコールを飲んだらソフトにチェンジをしたいとのこと。

なるほど。
酒で酔わす作戦は使えんか。

だが、まだ勝負に負けたわけではない。

と、皇子いつもの妄想独り相撲をかましていたところ、
一筋の光明が。

職業柄とも行ったところか。
ミナミとの会話はものの1分で性にまつわる話に。

皇子心得その18
女子の性の話が聞ければ対局まで遠からず

そう、相手が性の話までしてくれるということは
多少心を許しているという証左。
それにやはりその手の話を話すうち自然とそういう気持ちになることもある。

ただそんな会話をしながら、一つだけ気をつけなければいけないこと。

それは
「性的な顔で性的な会話をしないこと」だ。

何度もこの日記でお伝えしているが
常に隠密の如き動きで近づき、
距離を充分引き寄せたところで一刀両断が吉。

どんなエロスな会話も涼しい顔で受け答える。

相手の視線を見ながら
向こうが引けば、一旦会話を変え、
乗ってくれば、畳み掛ける。

それは決してこちらの下心が見えてしまうと引かれてしまうということだけではない。

女子は常に言い訳の生物だ。
自分が常に「普通」に見られたい。

自分だけいやらしいとか、変態とかに見られることを
特に未対局の男の前では嫌がる。
極端に他と違うことを恐れるのだ。

これは種の保存の本能から説明すれば
容易に理解できる。

いかに自分が他と同じか。
目立つことにより、他からの攻撃を受け
種の保存に危機をもらたすような動きは避けようとするのだ。

だからそれを逆に利用する。
欲情した顔をしてエロスなことを話せば
「そんな話に反応しちゃう私は、いやらしいと思われる・・」と相手に思わせることになる。

なので
余裕を持った笑顔で淡々と女子のエロスを聞く。
「あ、これって普通のことなんだ。安心!」と徐々に思わせていく。

ミナミにもこれが通じた。
もともと職業柄耐性もあったのか笑顔で乗ってくる。
終いには、どんな対局が好きかという話にまで花が咲く。

もう一つ気をつけたことは
「ミナミVSカラ回り皇子」との性の話ではなく
「ミナミVSその他大勢の男」との性の話だ。

あくまで皇子は善意の第三者。
他の男とのセックストークで徐々にその気にさせる。

そして目の前の男は、ギラギラしていない普通のいい人。
でも、その気になってきて誰かに抱かれたくなっても
近くにいるのは目の前の皇子一人。

ミナミは弱めのアルコールを一杯飲み干した後、
ソフトドリンクを1杯注文し、そしてそれも空いた頃、もう一杯何か注文する?という皇子の言葉を遮った。

「あ、もう大丈夫だよ!」

皇子は4杯目のワインに入っていたため
ついつい、そのサインを見逃しそうになった。

女子がこのような発言をした時、彼女らが考えていることは3つだ。

「もう飲めないー」

「あなたとの時間はもう終わったから、帰るね」

そしてあと一つ。

「お酒はもうそろそろいいから次の展開にいこっか」

時は満ちた。

今日はまだ一緒にいてほしい

とふんわりと誘いを入れる。

皇子の一言に
ミナミは頷く。

山は動いた。

明日に続く・・